ガット弦を張る理由


ガット弦は、動物の腸から作られる弦です。

木で作られた楽器本体と、馬の尻尾の弓の毛、それとガット弦。

全て自然から作られる音は、やはり魅力があります。

 

しかし、ガット弦を自分の楽器に張ってみたいなと思うようになってから、

5年近く経過してしまいました。

 

なぜガット弦を張ることをためらっていたかと言うと、

①値段が高い。

②弦の太さやテンションがスチール弦と異なるため、楽器の調整が必要となる可能性がある。

=調整費であったり、手間や時間がかかる(ただ弦を張りかえるだけでは上手くいかないかもしれない)。

③チューニングが安定しない等、その後のメンテナンスが大変そう。

④自分の憧れのベーシストはスチール弦を使っている人が多い。

 等々。。。

 

もしコントラバスを2台所有していたら、1つに迷わずガット弦を張っていたかもしれません。

でも1台しか所有していないので、もし上手くいかなかったら本番の演奏に支障をきたすし、出費や時間の浪費になると思い、ためらっていました。

 

でもやはり、エレキベースが開発される前はコントラバスだし、

スチール弦が開発される前はガット弦だったわけで、

ベースの先祖を知ると言う意味でも、ガット弦には興味があります。

 

諸々のデメリットはあるかもしれないけど、やはりガット弦を張りたい。

 

そして、この2020年からのコロナ禍で演奏の機会が激減しています。。。

 

音楽家にとってとても大変な状況ですが、ガット弦を張るなら今だ…!

演奏の機会が少ない分、楽器の調整やガット弦を扱うために時間を費やせます。

 

ということで、ガット弦を張ることを決心したのでありました。

 

(2021年1月9日記)